クロタという名の生命体が排出した駄文という名の廃棄物の吐き溜め

どこまでが本当でどこまでが嘘か分からない、巧妙と言えば聞こえの良い文章を綴るネタブログ。9:1くらいの割合で虚実ないまぜな当ブログは貴方のくすりを、延いては世界の平和をもぎ取っていく為に月0~28、29、30、31のペースで更新していきます。

トンでもない出来事

最近久しぶりに友人達と遊んだ。最近やっている事と言えば、布団の上でゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロしていつ布団が擦り減って無くなってしまうのか検証することだけだったので、非常に億劫ではあったものの、今回遊んだのは割と丁度良かったかもしれない。

 

しかし、その遊びに行った先でとんでもない出来事が起こった。

 

その日沖縄はここ最近まで続いていた寒波が再び猛威を振るっており、ちょっと気を緩めれば気と共に膀胱まで緩んでしまい、そのまま股の間にナイアガラを作ってしまいそうなほど寒かった。

 

あー…これだと偉大なる北国の皆様に「その程度なら暑すぎて全裸でも全身ナイアガラ余裕なんだけど。ケツから氷柱ぶっ刺して奥歯ガタガタ言わせたろかぁ⁉」とかお叱りの声を頂きそうなので少し修正しよう。

 

その日沖縄はここ最近まで続いていた寒波が再び猛威を振るっており、ちょっと気を緩めれば気と共に膀胱まで緩んでしまい、そのまま股の間にナイアガラを作ってしまいそうなほど寒かった。なお沖縄県民は極度の寒がりで、気温28℃から肌寒さを感じ、27℃でガタガタとマナーモードもかくやと言った低周波振動を起こし、26℃からはちょっと尋常ではない量の冷や汗を掻き始めます。

 

……これで良し。

 

さあ、続きだ。

 

まず、指定された集合時間(15時)の10分くらい前に現地に到着すると、そこには裸の大将よろしく頭を丸めた短パン姿の小太り少年が立っていた。

 

いやいや。

 

お前、なんでそれでいけると思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それは、あまりにも

 

 

 

 

 

 

 

 

 

己の肉を過信しすぎだろう。

 

 

 

 

しかし生憎と、このぽっちゃり満足ボーイは今日遊ぶ友人の一人。正気を疑いつつも近づくと「おはようございます」と何とも時間狂いな挨拶をしてきたので俺も負けじと「今日は雨だね」と澄み渡る青空を振り仰いで言った。

 

するとぽっちゃり満足ボーイ(以下、友人S)も対抗するかのようにへらへらと笑いながら「今日は寒いね」と呟いた。

 

俺が「いや、寒いも何もお前短パンじゃん」と至極真っ当なツッコミを入ると、友人Sは


友人S「うへへ。でも実は…」


と言って、見せ見せおじさんを彷彿とさせる仕草でアウターである灰色のダウンジャケットのチャックを一息に一番下まで引き下ろした。


するとどうだろうか。


俺は見てはいけないモノを見てしまった。








ああ。








なんでこいつは














中に半袖Tシャツしか着ていないんだ






なんだこいつは





何故そんなに自分の肉に信頼を置けるのだ。




 
俺が戦々恐々としていると、何故か愉快そうにけらけらと笑った友人Sは、再びダウンジャケットのチャックを一番上まで引き上げた。

なんだこいつ、怖い。

俺「……(怖さのあまりスマホをいじりだす)」

友人S「……ブツブツ(俺に倣ってスマホをいじりだす※独り言のオプション付き)」

暫くそんな状況が続いたが、やがて友人Sが俺に向けて口を開いた。






やばい








喰われる







しかしどうやら友人Sには俺を捕食する気は特に無かったようで、こうのたまった。







友人S「おはようございます」


 

 


いや、いやいやいや。

お前、それさっきも言ったやん。

出会い頭にへらへらしながら俺に言ったやん。

と言うより、今何時だと思ってるんだ。




15時半だぞ。



おはようございますの時間帯からゆうに6時間は経つぞ。

言うとしても今は、


「こんにちは」


のはずだろう。


もしやこの友人Sの中では全ての時間帯が「朝」と定義されているのか?
 
朝、差し込む陽光と共に目覚める。そして朝食。「おはようございます」
 
朝、真上付近に登った太陽と共に朝食。「おはようございます」
 
朝、真上を過ぎた太陽に照らされながら活動。「おはようございます」
 
朝、下校してくる学生達に「こんにちは!」と言われ「おはようございます」
 
朝、帰ってくる時に偶然遭遇した近所のおばちゃんに「おはようございます」
 
朝、仕事から帰ってきた両親に「おはようございます」
 
朝、食卓に並ぶ美味しそうな朝食を食べる前に「おはようございます」
 
朝、お風呂に入る前に
 
朝、お風呂上がりに
 
朝、自室で一人
 
朝、寝る前に
 
「おはようございます」
 
「おはようございます」
 
「おはようございます」
 
「おはようございます」
 
最早狂気の沙汰である。怖い。誰か助けてくれ。こんな友人は嫌だ。






 
俺の友人がこんなに狂人なわけがない
 












……いや、違う。
 
違う。
 
なんて浅はかだったのだ俺は。
 
彼はそんな下賎な人間では無い。
 
俺は、気付いてしまった。










 
業界人なのだ。








 
彼は、業界人なのだ。









 
業界人なら合点がいく。バイト生とかでさえも、基本挨拶は「おはようございます」で統一すると聞く。

こいつはその手の業界では知らぬ者はいないエリート豚なのだ。現場入りや収録前の雰囲気をプライベートにまで徹底する筋金入りの鬼業界豚なのだ。
 
だから、いつでもどこでも挨拶は「おはようございます」。
 
今ここで、散々侮辱してしまった彼に対する謝罪をしようと思う。
 
そして、最大限の敬意を込めて、これからはこう呼ばせてもらうとしよう。



 
 









 
 
半袖半ズボンのブーちゃん、と。